2014年8月26日火曜日

東ティモールのこと〜前篇

東ティモールに行ったことがありますか? 僕は去年の6月に行きました。彼の国は、インドネシアにあって、スマトラ島を親ガモだとすると、最後尾からついてきているヒヨコみたいなのがティモール島。

そのティモール島の西側はインドネシア領なので、東側半分(と飛び地の一部)が東ティモール民主共和国にあたる。

日本から行こうとすると、(そんな奇特な人は少ないと思うけれど)シンガポールで乗り換えるシルクエアーか、バリ島で乗り換えるスリウィジャヤ航空またはメルパチヌサンタラ航空、オーストラリアのダーウィンで乗り換えるエアノースに乗らないとならない。ま、とにかく面倒なわけだ。

僕は「羽田→クアラルンプール→バリ島→東ティモール(ディリ)」というルートを辿った。途中のバリ島でストップオーバーをしたら、泊まった宿のバリっ子に「東ティモールに住んでるの?」って聞かれた。そんなわけないと答えると、「じゃあ一体あんな何もない島に何をしにくの?」と目を丸くされた。

ディリ国際マラソンというフルマラソンを走りに行くのだと説明したけど、よくわかっていなかったと思う。


東ティモールという国を最初に強く意識したのは、2012年の10月に開催された第25回東京国際映画祭でのことだ。

『ティモール島アタンブア39℃』という東ティモールの独立かインドネシアに併合するかで揺れ動く家族の物語を描いた映画である。当時はずいぶんと粗末な映像とディレクションだなあなんて思ったりしたのだけれど、不思議と心に引っかかるものがあった。

それで、実際に東ティモールに訪れた際、バイクを借りて100キロ以上離れたインドネシアとの国境まで行ってみた。往復6時間くらいかかったのだけれど、静かなイミグレーションがぽつねんと建っていただけで、それ以上のものはなかった。


インドネシアの町アタンブアはそこからさらに、30キロほど行ったところにあるのだけれど、インドネシアのビザを持っていない僕は通ることができなかった。山間部に行けば、東ティモールにもティモール島のインドネシア領にも住むことができない難民キャンプがあると聞いていたけれど、時間がなく諦めざるを得なかった。今度はたっぷり時間を取って訪れたいと思っている。

つづく

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